数十年までは、自宅で葬儀をすることがほとんどでしたが、最近では式場が広く、駐車スペースも十分にある斎場で行うのが一般的になっています。
ですが、全ての葬儀を斎場で行えばいいというわけではありません。
葬儀の種類や費用感によっても、どこで葬儀を行えばいいか変わってきます。
今回は、葬儀場所の種類と選び方について紹介します。
葬儀場所の種類と特徴
葬儀場所は主に以下の5箇所で行うことができます。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
1.公営斎場
公営斎場とは、自治体などが経営している斎場のことです。
その多くは、火葬場が併設されていますが、斎場単体のところもあります。
公営斎場の特徴は次の通りです。
比較的費用が安い
公営斎場の利点としては、その地域の住民にとっては料金が安価であることです。
営利目的で斎場経営をしているわけではなく、あくまでも住民向けの行政サービスですから、利用料金は民営などに比べても安価に設定されています。
火葬場併設の場合は、時間と費用が節約できる
また、火葬場併設の場合は出棺の手間が省けます。
建物の中を移動するだけですから、時間も短縮でき、マイクロバスなどの出棺車両の費用も節約できます。
建物設備が充実している
建物や設備は斎場によって異なりますが、戦前や戦後に建てられた斎場が老朽化されるにあたり、多くの公営斎場は平成に入ってから建て替えなどが行われています。
建物はきれいで、設備も充実しています。
常設の祭壇がある
これも斎場によるのですが、常設の祭壇があるところが多く、葬儀社で用意するものよりもかなり安い金額で利用することができます。
その場合は従来の白木祭壇になるので、花祭壇などオリジナル性に富んだものを希望の人は事前に斎場や葬儀社に確認しておきましょう。
他の家の葬儀と重なることも
公営斎場は大変人気があり、建物の中に式場を複数保有しているところがほとんどです。
貸し切りと言うわけにはいかないので注意が必要です。
2.民営斎場
民営斎場とは、民間の葬儀社や寺院が運営する斎場のことです。
民営斎場の特徴は次の通りです。
寺院保有の斎場は、どの葬儀社も使用できる
寺院保有の斎場は、基本的にはどの葬儀社でも利用することができます。
また宗教や宗派の制限を設けているところもあるので充分に気をつけましょう。
民営斎場は比較的費用が高め
民営斎場は、どうしても費用が高くなる傾向にあります。また、設備の充実度も斎場によって優劣の差があるでしょう。
葬儀社保有の斎場は、その葬儀社しか使用できない
葬儀社保有の斎場の場合、当然その葬儀社でしか葬儀の施行ができません。
とはいえ、利用者目線に立った設計がなされていることが多く、使い勝手はよいでしょう。その分費用は若干高めであることが多いです。
3.お寺
お寺の特徴は次の通りです。
本堂に葬儀の祭壇を持ち込む
お寺の本堂で葬儀をする場合、荘厳(しょうごん:本堂の飾りつけのこと)を幕で隠して、葬儀社が祭壇を持ち込んで設置しなければならないこともあります。
「お寺の飾りを使ってもよいではないか」と思われる人も多いかもしれませんが、仏さまを安置する祭壇と、死者を安置する祭壇を分けて考えているためです。
中には、本堂の荘厳の目の間に柩を安置し、祭壇を持ち込まないでよいとする寺院もあり、このあたりは、お寺の考え方によって異なります。
一般葬をすると高くつくこともある
元々お寺は葬儀をする施設として設計されているわけではありません。
家族葬であれば、本堂と、家族が控えることができる一室があれば問題ありません。
ですが、関係のあった方々に参列してもらおうとするならば、受付のテントなど、受け入れを整えるために、費用がかかってしまうこともあります。
お寺の本堂の利用は檀家だけ
お寺の本堂で葬儀をするのは、基本的にはそのお寺の檀家に限ります。
4.公民館・自治会館
公民館・自治会館の特徴は次の通りです。
近所の方のお参りがしやすい
もしも葬儀に隣近所の人たちにも参列してもらおうと考えているならば、公民館は最適の葬儀の場所です。
家から近く、だれもが知っている場所ですから訃報もスムーズに流れるでしょう。
公民館・自治会館は地域住民のためのもの
公民館や自治会館を使用して葬儀をする地域もあります。
自治会館はその地域住民のためのものなので、費用もかなり安く利用することができます。
また、祭壇も、自治会で共有しているところもあるようです。
公民館は葬儀のための施設ではない
最近では公民館や自治会館での葬儀はだいぶ減っています。
葬儀をするための施設ではないので、控え室や導線などで混乱が生じることがあります。
さらにいえば、すべての公民館で葬儀ができるわけではなく、使用できない、あるいは前例がないというところもあります。
まずは必ず自治会長に確認しましょう。
家族葬には不向き
昨今は家族葬が多く、ご近所の目に触れられたくないと思う人がほとんどです。
公民館で葬儀をするとどうしても隣近所の人たちに知れてしまうので、公民館などは使用されない方がいいでしょう。
5.自宅
自宅の特徴は次の通りです。
故人様を自宅から送り出すという最大のメリット
自宅で息を引き取りたくてもできない時代です。
ほとんどの人は病院や施設で息を引き取ります。
だからこそ、最後は自分の自宅でお葬式を上げて送り出してあげたい。
そう願う人はぜひとも自宅での葬儀を検討してみましょう。
自宅は狭くないか?
自宅で葬儀をするにあたって、スペースは狭くありませんか?
葬儀をするにはただ祭壇を飾ればよいものではありません。
仏間には、祭壇を設置して、その前には棺を安置し、寺院用の机、寺院に座っていただく座布団、その後ろに家族や親族が控えます。
それなりのスペースを要します。
また、玄関から棺を安置する予定の部屋までの導線が確保できるかという問題もあります。幅が狭かったり、切り返しができなかったりと、部屋だけではなく、そこにいたるまでの導線も確認しておきましょう。
隣近所への配慮が必要
自宅で葬儀をしようとすると、家族や親族、寺院、葬儀業者など、さまざまな人や車の出入りが発生します。
隣近所への配慮には十分に注意しましょう。
葬儀場所はどのように選ぶのがよいのか
斎場は、葬儀をするための施設ですから、最も便利です。
ただし、費用を抑えるという点で、寺院や公民館や自宅で葬儀を考える人もいます。
この場合、導線や、控室や、食事の部屋など、葬儀をするために必要な広さや部屋数があるか、充分に確認しておきましょう。
また、家族葬を行う人の中でも、特に「誰にも知れずに葬儀をしたい」と考える人は、故人様を自宅に連れ戻すことは避けなければなりません。
葬儀の場所も斎場を利用するのがよいでしょう。
このように各葬儀場所は、それぞれ特徴があります。
判断が難しい場合は、葬儀社に相談することをおすすめします。
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