年末年始は、日本国中が休暇に入る時期であり、お正月はハレの行事でもあります。
ですが、人の死は年末年始に限らず訪れます。
万が一年末年始のタイミングで、身内に不幸が起きて葬儀をしなければならなくなった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。
年末年始は火葬場がお休みの所が多い
年末年始に不幸があった場合、一番困るのが火葬場の休業です。
葬儀社は、365日24時間受付けている会社を利用すれば問題ありません。
ですが、葬儀は火葬場が開業していなければ執り行うことができません。
全ての火葬場が一斉に休業するわけではありませんが、その他の月と同じようなスケジュールで葬儀を執り行うのが難しくなります。
火葬場の状況は葬儀社が把握しているので、こちらの希望などを伝えながら日程調整を葬儀社にお任せしましょう。
正月休みの前後の火葬場は大変込み合う
年末年始は、火葬場の休業日に気をつけるだけでなく、火葬場が込み合う時期でもあります。
予約などがとりづらくなる恐れがあるので充分に気をつけましょう。
年末に込み合う理由としては、正月休暇を挟んでしまうと葬儀日程が先延ばしになってしまうだけでなく、身内に起こった不幸を年内までになんとか落ち着かせたいという心理が働くためです。
また、休暇を挟むために、年始も通常よりは込み合う傾向にあります。
葬儀は三が日以降に行うのがおすすめ
火葬場の休業日に関わらず、葬儀日程は可能であれば三が日以降に執り行のがよいでしょう。
三が日は慶事であり、参列者もそれぞれ予定を入れていることもあるでしょうから、三が日以降に葬儀を執り行うことは配慮にもなります。
ただし、もろもろの状況や遺体の状況などを総合的に判断して、三が日に葬儀をすること自体は全く問題ではありません。
年末年始は密葬にして、後日本葬やお別れ会という方法も
葬儀を密葬と本葬に分けるという方法もあります。
まずは家族や親族やごく親しい人たちを招いて密葬をし、1ヶ月後や四十九日にあわせて本葬や偲ぶ会などを執り行うのです。
これには大きく2つの利点があります。
- 慌ただしい時期に参列者への負担をかけない
- 慶事と弔事の重なりを避けることができる
年末年始はただでさえ慌ただしい、あるいはゆっくりと過ごそうとする人もいます。
そんな中、葬儀に参列するとなると、さまざまな面で迷惑をかけることになってしまいます。
後日本葬を行うことで、そうした負担や迷惑を避けることができます。
正月は新年の始まりを祝うものです。
このおめでたい時期に、不幸ごとである葬儀への参列を強いることになります。
それを避けるために密葬と本葬を分けるというのは有用な方法でしょう。
年末年始の遺体の取り扱いについて
年末年始の遺体の取り扱いには充分に気をつけましょう。
火葬場の休業と重なると、葬儀・火葬までの期間が空いてしまい、遺体の腐敗が進んでしまうことがあります。
このようなことが無いように、遺体の取り扱いの基本はドライアイスと涼しい環境が必要になります。
ドライアイスは葬儀社にお願いすれば毎日でも交換してくれます。
また、それに加えて涼しい環境を準備しましょう。
暖房の使用を避けたり、冬だけれどもその部屋だけ冷房をかけるなどの方法があります。
基本的には葬儀社にお任せするしかないのですが、自宅安置にする場合は涼しい環境を保っておくなど、できることをしていきましょう。
冬の時期で暖房が使えない、あるいは冷房を入れておくというのは辛いことかもしれませんが、そのためにも、遺体を安置しておく仏間を確保しておきましょう。
それが難しいようであれば、費用はかかりますが遺体安置所を利用するのがよいでしょう。
事前に納棺をする
葬儀まで日数がかかってしまう場合は先に納棺をしておくこともあります。
納棺をした後にドライアイスをあてることで、棺が冷蔵庫の役割を果たし、通常以上に保冷効果を発揮してくれます。
ただし、どんなに部屋を涼しくしても、ドライアイスを当てたとしても、どうしてもお体が変化してしまうことはあります。
場合によってはメイクの依頼をしなければならないかもしれません。
メイクは葬儀社に言えば手配してくれるので相談してみましょう。
葬儀社や火葬場にある遺体安置所を利用する
自宅への安置が困難な人は、葬儀社や火葬場が保有する遺体安置施設を利用しましょう。
有料にはなりますが、葬儀の日まで遺体を預かってもらえます。
遺体安置所の多くは、納棺された遺体を柩ごと預かる形になります。
事前に納棺をしておかなければならないのを頭に入れておきましょう。
エンバーミングを行う
エンバーミングとは遺体を長期保存させるものです。
エンバーミングされた遺体の保存期間は50日まで伸ばすことができます。
お正月をまたいで少し日を開けてから葬儀をする方などにはおすすめです。
ただし費用がかかるのと、エンバーミング自体が日本ではまだまだ一般化しているとは言いがたいので、まずは葬儀社に相談しましょう。
年末年始に不幸が起きた時の対応、流れ
年末年始に葬儀が起きたとしても、葬儀の段取りは、慌てることなく葬儀社と相談しながら決めていきましょう。
葬儀日程は、次の項目で決まります。
- 遺族の希望
- 寺院の都合
- 斎場や火葬場の空き状況
年末年始は特に斎場や火葬場が込み合うので、葬儀まで日数がかかる可能性があることを覚悟しておきましょう。
年末年始の葬儀の注意点
年末年始の葬儀の注意点は、遺体の取り扱いだけではありません。
次の内容にも注意しておく必要があります。
菩提寺には早めの連絡し、住職の予定を確認する
年末年始はなにかとお寺も忙しい時期です。
除夜の鐘、元旦法要、報恩講など、各宗派の行事や法要がたくさん執り行われる時期です。
ただでさえ年末年始は火葬場が休業のため、休み前と休み明けは大変込み合います。
菩提寺にも早めに連絡して、住職の予定を確認した上で、葬儀日程の調整に臨みましょう。
金融機関が休み
年末年始は金融機関が休みです。
最近はATMがあるので、ひと昔前に比べるとお金の引き出しが楽になりましたが、それでも葬儀ではある程度まとまったお金が必要な場合があります。
いつどこでどれくらいのお金が必要なのか、葬儀社への支払いはいつどのような形になるのかを事前に確認しておき、可能であれば必要最低限のお金を引き出しておきましょう。
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