葬儀式場で葬儀を終えると、火葬場に向けて出棺します。
火葬場には、その地域内のさまざまな場所で葬儀をされた方が集まって、火葬をします。
火葬炉も横に5つや6つも並んでいるところもあり、込み合う時には複数の葬家で混雑することもあります。
火葬場は公共施設ですので、決して他の人々の迷惑にならないようにして、しっかりと故人の最後を見届けたいものです。
ここでは火葬場での一般的な流れをご紹介いたします。
火葬から収骨までの流れ
1.火葬場到着
葬儀場を出棺した車は、故人を乗せた霊柩車を先頭にして火葬場に向かいます。
火葬場の敷地内に出棺車両が到着すると、霊柩車は火葬棟に横付けし、すぐに柩をおろすことができるようにします。
そのうしろをハイヤーやマイクロバスがついてきます。
火葬場に到着するとすぐに火葬執行へと進みますので、親族の人たちも葬儀社や火葬場職員に指示に従って、速やかに移動しましょう。
また、自家用車を使用した場合には駐車場に車を停めてから火葬棟へと入らなければなりません。
葬儀場から火葬場への移動の際には、なるべく遅れをとらないようにします。
また、駐車したら速やかに火葬棟へと向かいましょう。
2.火葬許可証の提出
火葬許可証は役所に死亡届を提出することでいただく書類です。
これがないと火葬ができません。
火葬許可証の提出は葬儀社でしてもらえるので代行してもらいましょう。
火葬許可証に火葬済みの印を押してもらうことで遺骨を埋葬できるようになります。
大切な書類なので必ず遺骨とセットにして保管しておきましょう。
3.最後のお別れ
火葬場に到着しますと、いきなり火葬をするのではなく、今一度お別れをする時間を設けてもらいます。
お別れは、告別室と呼ばれる別室でお別れをします。
柩の蓋をあけ、故人の表情を拝み、肌に触れることができ、最後のお別れをします。
また、この告別室で寺院に読経をしてもらい、焼香することもあります。
焼香のセットは通常、火葬場に常設してありますが、宗派が神道の場合は玉串奉奠、キリスト教では献花をしますので、葬儀社に用意しておいてもらいましょう。
4.火葬執行
最後のお別れが済みますと、柩はいよいよ火葬炉の中に納められます。
参列者は棺が火葬炉に入るところを見届けます。
火葬場によっては、告別室と火葬炉が離れていて、喪主だけが火葬炉の前まで一緒に進み出るシステムもあります。
この場合、火葬の着火ボタンを喪主が押し、収骨(骨上げ・拾骨)までの間、火葬炉のカギも喪主が預かります。
最後のお別れをする告別室がない火葬場では、柩が火葬炉に入ったあとに、寺院に読経をしてもらい、焼香(宗教によっては献花や玉串奉奠など)をします。
火葬時間について
火葬時間は火葬場によって異なります。
一般的には、次の通りです。
- 首都圏:40〜50分(首都圏は扱う火葬件数が多いため)
- 郊外:1時間から1時間半程度
火葬間は、遺族や親族は控え室で収骨を待ちます。
5.骨上げ・収骨
火葬が済み、収骨の準備が整うと、館内アナウンスや職員からの声掛けなどが入ります。
まずは火葬炉から故人が出てくる所を見届けます。
柩はすっかりと焼け消えていて、故人も白骨となります。
収骨は、火葬炉前で行われるケースと収骨室という別室で行うケースがあります。
拾骨は二人一組となって1つのお骨を箸で拾い上げます。
一組が拾骨を終えると次の組に箸を渡し、順番に行うことで全員で遺骨を骨壺に納めます。これを「はしわたし」と呼び、彼岸への橋渡しという意味があります。
6.御骨箸
ちなみに、収骨の際に用いられる箸は「御骨箸」と呼ばれる白木と竹の組み合わせでできた箸を用います。
一本は竹、一本は白木。
とてもおかしな組み合わせですが、葬儀ではさまざまな場で日常的に使用するものをあえて逆さにあるいは特異に使用します。
たとえば、逆さ水(水に熱湯を足してお湯を作る)や逆さ屏風(枕元に立てる屏風をあえて天地を逆にする)や逆さ着物(着物を上下逆さにしてかけること)。
死に装束の襟合わせは左前にしますし、このように、あえて日常とは異なるものを用いることで、葬儀が特別な期間であること表しています。
全部収骨と部分収骨
遺骨をすべて骨壺に納める地域(全部拾骨)と一部のみを納める地域(部分拾骨)とがあり、それによって骨壺の大きさも異なります。
- 全部収骨が多い地域:東北、関東地方
- 部分収骨が多い地域:大阪、北陸、近畿、中国地方
また、浄土真宗の盛んな地域では、中世から近世にかけて、火葬骨を放置して散骨する無墓制を採用する地域が多く見られます。
ちなみに、近畿地方では、遺骨の一部をお墓に、一部と各宗派の本山寺院に分骨する慣習があり、2つの骨壺に分けて収骨することもあります。
火葬中の過ごし方
火葬時間は首都圏などの早いところで40〜50分。
一般的には1時間から1時間半になります。
収骨までの待ち時間の過ごし方は、次のように地域によって異なります。
- 火葬場の休憩室などで待つ
- 火葬場の休憩室などで精進落とし(昼食の折詰)を食べる
- 一旦帰宅して、時間に合わせて再び火葬場に集合する
火葬時間の早い火葬場では、休憩室で飲み物や軽食を振る舞います。
収骨後に葬儀場などに戻って初七日法要をし、その後、精進落としを食べるので、ここでは簡単なものだけを振る舞えばよいでしょう。
火葬時間を1~2時間を要する地域では、この待ち時間に精進落としを食べることもあります。
折り詰め弁当を火葬場の控え室に運びこんでそこで食べます。
地方部などでは、いったん帰宅して、収骨時間に合わせて再び火葬場に集まるというところもあります。
心付けについて
公共施設の職員への心付けは禁止されています。
民営の火葬場では未だに心付けの風習が残っています。
また、霊柩車やマイクロバスの運転手などに渡すこともあります。
渡し方はさまざまで、葬儀社のスタッフに一任するケース、喪主が1つずつ手渡しにするケースなどがあります。
金額や方法などは葬儀社に相談して決めましょう。
骨上げ・収骨のマナー
基本的には葬儀社や職員の指示に従って動けば問題ありません。
昨日まで当たり前のようにあった身体が白骨になるのですから、参列者はさまざまな感情を胸に抱くことだと思われます。
中には、泣いたり、叫んだりして感情を表に出す方もおられます。
もちろんそのようなことをすることに問題はありません。
ただ、火葬場は公共施設であり、多くの方が利用される場所なので、一定の配慮を保つことができるよう、その場にいるみなさま方で努めたいものです。
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