墓じまいをした後の遺骨はどうすればいいの?

墓じまいをした後の遺骨はどうすればいいの?
墓じまいをする上で考えておかなければならないのが、墓じまい後の遺骨の管理方法です。
では墓じまい後の遺骨はどのように管理するのがよいのでしょうか?

本記事では、墓じまい後の、遺骨の納骨場所やその管理方法についてご紹介します。

墓じまい後の選択肢について

遺骨を取り出して墓じまいをした後の主な選択肢としては、新しいお墓に移す「改装」や、自然にかえす「散骨」、お寺や霊園に供養してもらう「永代供養」、自宅などに遺骨を保管する「手元供養」などがあります。

墓じまい後の遺骨の処理については、墓じまいをする前に決めておく必要があります。
それぞれの方法にメリットやデメリットがあるので、親族と良く話し合って、家族の環境や事情に合わせた供養・管理方法を選ぶようにしましょう。

新しいお墓に移す(改葬)

改葬
古いお墓を処分して、家族や親戚がお参りしやすい場所などにお墓を移すのが「改葬」です。

改葬は、以下のように、「改装手続き」「出骨作業」「移送・納骨作業」「お墓の撤去・処分」の流れで行うのが一般的です。

改葬の流れ

  1. 古いお墓を墓じまいする前に、家族や親族と話し合って改装先・墓石などを決める
  2. 新しくお墓を移す場所は、家族・親族などの参拝者が通いやすい利便性の良いところで、今後納
    骨する遺骨の数や、参拝スペースの広さなど、それぞれの家の事情に合ったところを選ぶようにします。

    場所や墓地・墓石の仕様などは、後々のトラブルになりがちなので、事前にしっかりと話し合って決めるようにしましょう。

    また、新しく墓地や墓石を準備する場合は、その仕様や地域によっても異なりますが、おおよその相場が墓地面積1㎡あたり5~10万円、墓石1基あたり20~50万円が一般的のようです。

    墓石は高額で金額も多様なので、事前に見積を取って、納得のいくものを選ぶようにしましょう。

  3. お墓の撤去業者や、代行する場合は代行業者を決める
  4. この段階で、お墓を撤去・処分してくれる業者を選んでおきます。
    通常は、今の管理者であるお寺や霊園が提携している石材店などがあるので、それらの業者を紹介してもらうことができます。

    また、改装手続きなどを含め、すべて代行をする場合は、代行業者を決めて依頼しておきます。

  5. 改葬するための行政手続きを行う
  6. 改装をするにあたっては、下記の手続きが必要となります。

    「改葬許可申請書」を、今お墓がある市区町村からもらう

    「埋蔵証明書」を、今のお墓の管理者からもらう

    「受入証明書」を、改葬先の管理人からもらう

    「改葬許可証」をもらうために、今お墓がある市区町村に「受入証明書」と「埋蔵証明書」を提出する

    「改葬許可証」を提示して、今のお墓から遺骨を取り出す

    「改葬許可証」を提示して、改葬先に遺骨を納める

    今お墓がある市区町村の「改装許可証」が無いと、遺骨を出したり移動したりすることができません。

  7. お墓から遺骨を取り出す際に閉眼供養を行う
  8. 遺骨をお墓から出す時には、「閉眼供養」を行うのが一般的です。
    お墓に遺骨を納めるときに「開眼供養」を行っていることが多く、それを閉眼する儀式によって、お墓に宿っている故人の魂を抜くという考えです。

    この場合、僧侶に支払うお布施が必要となり、地域やお寺との関係性にもよりますが、おおよそ3万円程度と言われています。

    また、取り出した遺骨は、骨壺に水が入っていたりカビが生えていたりすることが多いので、洗骨や乾燥させるなどのケアを行います。

  9. 遺骨を移送して、改葬先で開眼供養を行う
  10. ケアを施した遺骨を搬送し、新しい骨壺に入れて納骨します。
    このときに「開眼供養」を行います。

    閉眼供養と同様、僧侶へのお布施が必要となりますが、納骨の場合は通常の法要と同様の、10~20万円が相場のようです。

  11. 石材店などが墓石解体工事を行う
  12. 遺骨を取り出したお墓は、事前に依頼をしておいた石材店などに来てもらい撤去・処分作業をしてもらいます。

    費用は、墓地の広さや墓石の大きさ、地域によっても異なりますが、1㎡あたり10万円程度が相場のようです。

散骨をする

散骨
改装以外の墓じまい後の遺骨の処理方法に「散骨」がありますが、散骨とは、陸・海・空に粉末にした遺骨をまく埋葬法で、以降の管理費や手間がかからないのと、自然にかえすという意味からも、最近人気のスタイルです。

散骨の手続き

散骨は、私有地などに行えないなどの条件があるため、専門の業者に依頼するようにします。
手続きとしては、その業者によって埋葬許可証の提示が必要な場合もありますが、原則、必要な届出や書類はありません。

前のお墓から取り出した遺骨は、汚れがひどい場合は洗って乾燥させ、粉骨しておきます。
費用は、その埋葬法や地域によっても異なりますが、20~30万円が平均的な金額と言われており、改葬や永代供養に比べ費用が安く抑えられます。

散骨の種類

散骨の種類は数が多く、墓標の代わりに樹木を植えて、そのもとに遺骨を埋葬する「樹木葬」や、海上で散骨する「海洋葬」などはよく知られています。

最近では、遺骨の一部を専用のカプセルに入れて衛星ロケットで宇宙に運ぶ「宇宙葬」や、大きなバルーンに遺灰を入れて大空に放つ「バルーン葬」など、他種多様な埋葬法があります。

散骨は、生前予約で選ばれることも多く、個々の好みに合った埋葬法が選ばれています。

永代供養をする

永代供養
墓じまい後の選択肢として多く選ばれているのがこの「永代供養」です。

少子高齢化により、行く末はお墓の継承者が不在となることが予測され、仮にそうなっても、永代に渡って寺や霊園が供養・管理してくれることが人気の理由と言えます。

永代供養の手続き

永代供養の中の合祀型など、新しいお墓を用意しない場合は「受入証明書」が必要無い場合もありますが、納骨堂などで永代供養する場合は、行政手続きが必要になります。

永代供養をする管理先に、しっかりと確認をするようにしましょう。

永代供養の種類

永代供養には、通常のお墓と同じように個別のお墓を建てて、一定期間を経た後に合祀される「単独墓」や、ほかの遺骨と一緒に供養・管理される「合祀墓」、屋内の敷地で個別に管理される「納骨堂」などの種類があり、それぞれ費用やメリット・デメリットが異なるため、永代供養を選択した場合は、これらも調べるようにしましょう。

また、管理するお寺や霊園によっても、供養や管理方法が異なるため、納得のいく管理先を選ぶようにします。

手元供養をする

手元供養
手元供養は、墓じまいをした後の遺骨を、寺や霊園などに預けずに、自宅でミニ骨壺や仏壇などに納めて供養する方法です。

故人を身近に感じることができ、費用を抑えることができることから、増えてきているスタイルです。最近では、遺骨をペンダントに入れて常に身につけておくものもあります。

墓じまい後の手続きも、受入証明書の取得や改葬手続き等も必要ありません。

さいごに

墓じまい後の遺骨の供養・管理方法には、改葬や永代供養、散骨、手元供養などがありますが、いずれもそれぞれのメリット・デメリットがあり、費用も大きく異なります。
いずれにしろ、将来誰がどのように継承していくかを、家族や親族と話し合って、それぞれの事情に合ったスタイルを選択することが重要です。

墓じまいをすることが決まったら、こうしたその後の処理についても事前にしっかりと決めておき、費用についても確認しましょう。

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また、改葬先が決まっていなくても、2年間はご遺骨を預かってもらうことも可能ですので、墓じまいしようか迷っている方はまず相談を。

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